ごあいさつと、Joinのポリシー
「湘南こころの保健室Join」が目指すこと
①心身の不調を「心の病」として「医療化」し、服薬に頼る状況を改善したい
②心身の不調を「心の異常」としてとらえるのではなく「環境や状況に対して生じた、体の生理的で自然な反応」としてとらえる
③そして、体の反応を鎮める対処法や、体の反応が起こりにくくする予防法を、身につけられるようにする
④その方法として、対話カウンセリングに加えて、身体を動かす、歩く、五感を働かせる、呼吸を整える、ツボを叩く、などの身体アプローチも取り入れる
健康を保つためには「悪くなってから治す」のではなく、「早めにケアをして悪化を防ぐ」未病と予防の考え方が広まってきています。
ところが、人間関係の悩みや心身の不調となると「もう少しがんばろう」「自分さえ我慢すれば」と、周りを気づかって自分のことは後回しにする方が多い気がします。
その心持ちは尊いものですが、強いストレスにさらされ続けるリスクは大きいです。
自律神経が緊張した状態が続くと、イライラ、気分の落ち込み、不眠、食欲不振、不注意やミスの増加、対人トラブル…など、不調や困りごとが広がり、回復に時間がかかります。
私自身も何度か人生の壁にぶつかり、医師やカウンセラーなど専門家のお世話になりました。相談する側の立場になる時、自分は、弱々しく、ちぢこまって、おどおどして、従順で自信のないキャラクターになってしまう…そんな風に感じていました。
自分が相談を受ける役割を務める時、その体験を思い出します。
この相談室は、悩みを抱えた弱い立場の方が、自分を出せる場になっているだろうか…?
密室で「専門家」と差し向かいで話すプレッシャーに、居心地の悪さを感じていないだろうか…?
「カウンセリングが苦手です」という声を聞くたびに、利用する方がもっと安心して自分らしく居られる「場」づくりにこだわりたいと、考えるようになりました。
私は、未病のうちにストレスケアをするためには、まず相談に行くこと自体がストレスにならないような、楽しくて心地よい時間と空間を提供したいと、Joinを立ち上げました。
「安心・安全感」を軸に、話すカウンセリングだけでなく、体を動かす活動、自然に触れる機会なども用いて、自律神経を整えていきます。
心と体の準備が整えば、もともと備え持っている自己治癒力が働いて、回復に向かいやすくなるでしょう。
人生の中で、ストレスを受けて心がつらくなる経験をゼロにすることは困難です。
けれど「たとえ傷つくことがあっても、きっと自分は対処できる」と自分を信頼し、安心して暮らせるよう、お手伝いをしたいと願っています。
湘南こころの保健室Join 代表
臨床心理士・公認心理師 青木 亜里
”Join”とは、「つながる」「結びつける」こと
- 身体と心がつながる
- 周りの人とつながる
- 自然や環境とつながる
Joinでは、この3つの「つながる」を良い循環でめぐらせるようサポートすることが、健康の鍵になると考えています。
私たちが身も心も健康と感じられる時は、「心だけ頑張る」「体だけ頑張る」というような分断された状態ではなく、心と体が調和をとってつながり合っている状態でしょう。
そして、周囲の人や自然環境と「つながっている」「包まれている」という実感を得られると、今ここに生きていることに安心感や安定感をもつことができるでしょう。
3つのつながりについては → こちら
屋号の由来については → こちら
Joinの特色
つながりを大切にしたカウンセリング
臨床心理学には、様々なアプローチがあります。Joinで行うカウンセリングでは、人と人との関係性や、周りの環境とのつながり方に注目するカウンセリングを重視しています。
リスクの少ない選択肢を増やしていく
ご相談を受けていると、「なるべく薬は使いたくない」「薬の量を減らしたい」という声を多く耳にします。一定以上の不調に対処するには、医療機関を受診して薬の処方を受け、心理療法を併用することが効果的と言われています。
しかし、その方の自律神経の状態が整っていないと、治療という新たな刺激を受け入れる態勢が不十分で、なかなか効果が表れない場合があります。そして「薬が効かない」「いつまで飲み続けるのだろう」など不安になると、身も心もキュッとこわばって、ますます自律神経が整わないという悪循環が続いてしまいます。
対話カウンセリング(トークセラピー:Talk Therapy)
対話カウンセリングについて「薬物療法よりも副作用が少ない」という文脈で語られる場合がありますが、必ずしもそうとは言い切れず、かえって状態が悪くなるリスクもあります。
カウンセラーは「専門家」としての知識や情報をより多く持っているという立場上、ご相談者様との間に「力の差」が生じて「権威的」「上の立場」になりやすいです。そうすると、カウンセラーの何気ない言葉に違和感があってもご相談者様は反論できずに受け止め過ぎて、心の重しとなってしまう場合があるかもしれません。
そこで、Joinの対話カウンセリングでは、なるべくリスクの少ない方法をとるように努めます。対等な関係を作れるようにし、ご利用者様が安全感を持ち安心して居られることを第一に考え、慎重にお話し合いをしながら進めていきます。
歩行と対話療法(ウォークアンドトークセラピー:Walk&Talk Therapy)
人と面と向き合って話すことを「緊張する」「苦手」と、負担を感じる方も多くいます。そのような場合には、室内で着席して行う対話カウンセリングではなく、ウォーク&トークセラピーのスタイルが向いており、特に思春期・青年期の方には有効と言われています。肩を並べて歩きながら話すと、相手の視線から自由になり、同じ方向を目指して進む対等な仲間としての関係性が築かれます。歩くことによって得られる、実際に一歩一歩前進している感覚。リズミカルな運動による、血流や調整を司るホルモンの増加。視点が移動しているため、流れる景色や自然物など目に入る刺激の多様さ。これらがあいまって心と体の状態を整え、創造性を高める数々の効果とつながります。
対話を必要としない方法
- 自律訓練法、筋弛緩法、呼吸法、タッピング療法など、体にアプローチし、リラックスや調整を行う心理療法
- 動作法、ウォーキング、作業や運動をするなど、体を動かす活動を用いる心理療法
- 感情モニタリング、マインドフルネス、自然セラピーなど、五感にアプローチする心理療法
話したくないのに無理に話す必要はありませんし、動くのがつらい時に無理に歩く必要もありません。
言葉ではなく、体や動きを用いたアプローチが複数あります。室内では椅子に腰かけたり、ヨガマットを敷いたりして、過剰な緊張をほぐすセッションを行います。
言葉を交わさずただ一緒に歩くだけでも、数分で動作の同期が起こり、創造性の向上が見られるそうです。屋外の好きな場所を見つけて腰かけ、鳥の声、草木の葉の匂いや風に揺れる様子、波が寄せては返す様などを、気の向くままに感じる方法もあります。自然との触れ合いは、自律神経を整える有効な手段であることが、数多くの科学的な研究で明らかになっています。
予防と健康づくり
「保健室」と「相談室」、それぞれの特徴
私は学校で、養護教諭として勤務した経験と、スクールカウンセラーとして勤務した経験があります。同じ学校という組織の中の、「保健室」と「相談室」という異なる二つの立場を経験して、それぞれ異なる持ち味があると実感しています。
保健室は、相談室よりも敷居が低いです。体の手当て、健康情報を聞きに来る、身長、体温、血圧を測る…。入口が体や健康の話題なので、ついでに気軽に愚痴や相談も話しやすいようです。
相談室は、「悩みがある」「心がつらい」とはっきり自覚した人がいくイメージのようです。「ちょっとモヤモヤするけれど、自分はまだ違う」という生徒の声をよく聞きます。自分から訪れるというよりは、周囲の勧めや促しでようやく相談室につながるケースが多いです。一対一で話せるので、つながりができればじっくりと深い話ができます。
保健室のような気軽さでメンタルヘルスをサポートする
Joinは、敷居の高い「専門機関」ではなく「学校の保健室みたいに構えずに行ける身近な場所」でありたいと考えています。心や体のことで気になる時に、気軽にいらしてほしいのです。つらいところがある方には、応急手当てのカウンセリング(代表例は、お話をとことんよく聴くこと)をしながら、現状の見立てをしていきます。そんなにつらいわけではないが「少し気になる」「将来も健康でいたい」「体に良い暮らし方を身につけたい」などの思いがある方には、ヘルスケアや健康づくりのお手伝いをします。身も心もすっきりとして、毎日をいきいきと過ごせるようにしていきましょう。
心理と健康教育の専門資格
Join代表の青木は、公的な資格を持ち、経験と研修を積んでおります。どうぞご安心ください。
公認心理師
臨床心理士
養護教諭専修免許状
プロフィールについて詳しくは → こちら
関連他機関との連携
Join代表の青木は、教育公務員として17年間勤めた後のち、公的機関や医療機関の非常勤職員を経験しています。様々なケースと出会う中で、支援者が一人で何とかしようとするのではなく、各種専門機関のスタッフとの連携し、点ではなく面で支えることの重要性を実感してきました。
Joinにおいても、ご利用者様の必要性に応じて、医療機関、保健所、福祉事務所、児童相談所、子ども家庭センター、保育園、幼稚園、学校などの専門職の方々への紹介や連携をとります。ご利用者様のお困りごとをJoinだけで抱え込むことはせずに、お話合いをしながら必要な「つながり」を作り、お住まいの地域の人の輪の中で安心して暮らせるようお手伝いいたします。
提携医療機関
Joinは、茅ヶ崎市にある「新泉こころのクリニック」と提携しております。
Joinのご相談者様が医療を要する場合には、ご紹介が可能です。
主なサービス内容
心理コンサルテーション
悩みや不安の渦中にいるわけではないが、「心身の健康を維持増進したい」「周りの人とより良いコミュニケーションをとりたい」「身近な人に心配があって対応方法を知りたい」などのご相談
対話カウンセリング
様々な悩みごとやお困りごとに対する、個人カウンセリング、家族療法、解決志向アプローチ、動作療法、認知行動療法 他
ヘルスカウンセリング
健康相談、性に関する悩みの相談など
健康づくりのトレーニング
よりよい体調、パフォーマンスの向上、QOLの向上など、いきいきと楽しく生活する方法を身につけるための健康づくりのレッスンとして、臨床動作法、自律訓練法、筋弛緩法、呼吸法、TFT(思考場療法)、タッピング療法、感情モニタリング などの練習
ウォーク&トークセラピー、自然セラピー
歩くことや自然の中に身を置くことと対話を組み合わせることにより、不安、うつ、怒り、喪失体験の悲しみと苦しみなどの対処が困難な感情を緩和し、自信や穏やかさを増す
心の健康のコンシェルジュ
医療機関や公的機関、民間の専門機関などを利用するべきかどうか、選ぶとしたらどこへ行ったらよいのかなど、始めの一歩の踏み出し方がわからない方へ、現状の見立てと最適な相談先への橋渡し
メンタルヘルスについての研修講師
各種学校(児童生徒や教職員対象)での講演会、対人援助職の職場研修やコンサルテーション、自治体やPTA主催の講演会 他
心の健康についての講座開催
メンタルヘルス講座、身近な人とのコミュニケーション講座、感情コントロールのレッスン 他
神奈川県民のみなさまの健康づくりを応援します
Joinでは、個別のご相談だけでなく、地域のみなさまの健康を支援することに力を入れています。
悪くなってから「治す」のではなく、未病のうちに「予防」と「セルフケア」をして健康を維持する方が、ご本人にとって負担が少ないと考えるからです。
※神奈川県では自治体を挙げて「未病の改善」を推進しています →詳しくはこちら
湘南こころの保健室Joinでは、近隣エリアである平塚市、大磯町、二宮町、茅ヶ崎市、寒川市、伊勢原市、秦野市にお住いのみなさまに、気軽にご利用いただけるように、PRやイベントを行っていきます。
また、横浜、川崎、横須賀、県央エリアにお住まいで、お越しになるのが大変な方には、オンラインと対面のご相談を併用いただけるハイブリッドのご提案もしております。
完全にオンラインのみのカウンセリングとは異なり、湘南方面を訪れたついでなどを利用して、時々リアルにもお会いできると、信頼関係を築いて長くお付き合いしていく上では有益と考えます。
今後のイベントや情報などのご案内をお送りしますので、もしよろしければ、LINEの友達登録をお願いします。
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